テスト結果フィードバック

AI電話応対(大東建託 管理担当者専用回線)
ローンチ前テストのご報告と改善のお願い

テスト日2026年7月17日 午前 テスト番号050-1785-4255 対象テスト通話3本(録音・全文文字起こしに基づく) 作成ZENBU株式会社

1テスト結果の全体像

0
テスト通話
0
用件を完遂できた通話
(3本中)
0
応答までの最長無音
0
同じ受付番号を
確認された回数
通話選んだ用件所要時間結果
1. FAX番号のご確認1分13秒 完了 番号を案内できた(3本中これのみ完遂)
2. 作業完了報告が届いていない件3分18秒 問題あり 情報は集めたが、電話番号で2回押し問答・約束の順序と締めに欠陥
3. 作業内容に関する詳細確認4分17秒 失敗 4分以上かけて用件に回答も引き継ぎ宣言もないまま終了

通話時間の中身 — どこで時間が失われたか

通話① FAX番号確認(1分13秒) ロス・無音 約28秒(38%)
通話② 完了報告未着(3分18秒) ロス 約75秒(38%)
通話③ 作業詳細確認(4分17秒) ロス・無音 約2分30秒(59%)/用件は未解決
必要な応対 冒頭メニュー 無音 ロス(やり直し・押し問答・迷子) ※ バーの長さ=通話時間(3本共通の縮尺)。各区間にカーソルを合わせると内訳が表示されます
結論:現状のままでは本番投入は困難と考えます。個別の言い回しの問題ではなく、 「①番号の検証がプログラムで行われていない」「②会話の進行状態が保持されない」「③情報を集め終えた後のゴール(引き継ぎ宣言・締め)が未定義」 という3つの構造的な原因に集約されます。以下、録音からの再現付きでご説明します。

2指摘事項(優先度順・録音の再現つき)

指摘 1用件に回答しないまま通話が終わる(ゴール未定義)重大
通話③(作業内容の詳細確認)4分17秒
実際のやりとり(終盤)
発信者
05233267703:13
AI
ありがとうございます。0523326770ですね。お間違いないでしょうか。3:38
発信者
はい。
( 8秒 無音 )
AI
お手伝いが必要でしたら、まだこちらにおります。3:59
( 10秒 無音 )
AI
お手伝いが必要でしたら、まだこちらにおります。4:12
→ このまま通話終了。回答も「担当者から折り返します」の宣言も最後まで一度もない。
現状 聞き取り完了 行き先が未定義(待機文言を繰り返すだけ)
あるべき 聞き取り完了 折り返し宣言 用件の要約 終話

問題受付番号・氏名・電話番号をすべて集め終えたのに、その後に進む先が定義されておらず、4分17秒の通話が業務成果ゼロで終わっています。発信者は「この後何が起きるのか」が分からないまま切ることになります。

依頼必要な項目がすべて揃ったら、必ず「担当者より本日中に折り返しご連絡いたします」→「用件と対応内容の要約」→終話、の順で締めるフローを実装してください。

指摘 2受付番号は11桁のはずが、10桁で通ってしまう重大
通話②・通話③の両方で再現(再現率 2/2)
通話②で確定された受付番号 — 仕様は11桁、実際に通ったのは10桁
2653221452
1桁足りないまま「お間違いないでしょうか」→ 確定
AI自身が「2、6、5、3、2、2、1、4、5、2、10桁でございますね」(1:17)と数え上げたのに、そのまま次へ進んだ。通話③でも10桁の受付番号が無警告で受理された。

問題「数えられるのに、数えた結果を使って止めない」という挙動は、桁数チェックがプログラムではなくAIの判断(プロンプト)任せになっている証拠です。誤った受付番号がそのまま業務データに流れ、案件を特定できない・別案件を誤特定するリスクがあります。

依頼受付番号は「11桁ちょうど」をプログラム側で強制してください。不一致のときは「受付番号は11桁でお伺いしております。恐れ入りますがもう一度お願いいたします」と定型で再依頼する形にしてください。

指摘 3正しい電話番号(固定10桁)を2回拒否 → 3回目に同じ番号で突然受理重大
通話② ※ 052-332-6770 は固定電話として正しい10桁
0523326770 ✕ 「桁数が合わないようです」1:58
0523326770 ✕ 「桁数が合わないようです」同じ番号なのに再び拒否
0523326770 受理 「お間違いないでしょうか」2:39 3回目だけ通る
同じ入力で「拒否・拒否・受理」— 判定が毎回変わる = プログラムによる検証ではない

問題この1項目だけで75秒を消費。携帯電話の11桁を前提にしたルールになっている疑いがあり、固定電話(10桁)からの入電が多い管理担当者向け回線では、そのままクレーム要因になります。通話③でも10桁を言い終えたのに「続けてお願いできますでしょうか」と11桁目を待つ挙動が発生しました。

依頼電話番号は「固定10桁/携帯・050の11桁」の両対応をプログラム側で判定してください。聞き取りに2回失敗した場合はプッシュボタン入力への切り替えをご検討ください。

指摘 4確認が終わった項目を忘れ、会話が巻き戻る(同じ番号を計3回確認)重大
通話③
受付番号を聞き取り 1:05「2607168039」 復唱 →「はい」 1:34 確認完了 (無音 8秒) 「はい」を取り逃す 待機状態に 転落 「それでは先ほどの続きですが、受付番号の確認をさせてください」(2:06) → 全桁をもう一度言わされ、復唱確認がさらに2回。同じ番号への「はい/あってます」は計3回
実際のやりとり
AI
2607168039ですね。お間違いないでしょうか。1:23
発信者
はい。1:33
AI
お手伝いが必要でしたら、まだこちらにおります。1:42
→ 確認完了の直後に、会話の現在地を見失って待機状態へ。
発信者
作業の詳細確認したいんですけど。(用件の言い直しを強いられる)1:52
AI
それでは先ほどの続きですが、受付番号の確認をさせてください。2:06

問題「確認済み」という状態が保持されておらず、無音などをきっかけに会話が巻き戻ります。この巻き戻りだけで約60秒の純損失。発信者のストレスが最も大きい欠陥です。

依頼項目ごとに「取得済み・確認済み」の状態を保持し、確認済み項目への再質問を禁止してください。復唱確認は1項目につき1回で確定としてください。

指摘 5営業所名を一度も聞かない(3通話とも)
通話①②③すべて — 実際に聞き取られた項目
受付番号
聴取した(桁は不備)
氏名
聴取した
電話番号
聴取した
営業所名
3通話とも未聴取

問題個別の聞き漏らしではなく、聞き取り項目の定義からの漏れです。氏名だけでは同姓の担当者を区別できず、折り返し先・FAX再送先の特定に支障が出ます。通話②では「FAXで再送する」と約束したのに、送付先FAX番号も営業所名も聞かずに終話しています。

依頼聞き取り項目に「営業所名」を追加してください(受付番号の直後が自然です)。FAX再送を案内する用件では、送付先の確認(登録済み番号への送付でよいか)もフローに入れてください。

指摘 6案件を確認する前に「本日中に再送します」と確約してしまう
通話②
実際のやりとり(冒頭)
発信者
作業完了報告が届いていません。0:26
AI
大変申し訳ございません。ご不便をおかけしております。本日中に、改めてファックスにて送付させていただきます。
AI
念のため、まず受付番号をお伺いしてもよろしいでしょうか。0:40
→ 受付番号を聞く前・案件の実在も確認しない段階で「本日中」を確約。終話時(3:13)はこの約束に一切触れずに切っている。
現状 謝罪 確約「本日中に再送」 聞き取り 要約なしで終話
あるべき 謝罪 聞き取り 案件の照合 条件付き確約+要約して終話

問題該当案件が見つからなかった場合でも約束だけが残ります。また終話時に「何を・いつまでに・どこへ送るか」の要約がないため、発信者は本当に対応されるのか確証がないまま切られます。

依頼確約は情報がすべて揃った後に「確認のうえ、本日中を目処に対応いたします」の形へ。終話前に「受付番号◯◯の完了報告書を、本日中に◯◯営業所へFAXで再送いたします」という要約の読み上げを必須にしてください。

指摘 7応答までの無音が常時約5秒、最悪13秒
全通話で発生(録音のタイムスタンプから実測)
通話③ 受付番号を言い終えてから、復唱が始まるまで0秒 無音
目標 1.5秒
今回の常時値 約5秒
0秒13秒
この間、発信者には「聞こえたのか」の手掛かりが一切ありません。実際にテスト中、沈黙に耐えかねて「あってます」と言い足す場面が発生しています。切れたと誤解して切電される水準です。

依頼発話終了から0.5秒以内に即時の相槌(「はい」「確認いたします」)を先行再生してください。また番号の聞き取り中は発話終了の判定を長め(1.5〜2秒)にし、途中の息継ぎで聞き取りを打ち切らないでください。

指摘 8「お手伝いが必要でしたら、まだこちらにおります」が不自然で、会話の途中でも発動する
3通話で計4回出現(通話① 0:45/通話③ 1:42・3:59・4:12)

問題英語の "I'm still here if you need anything" の直訳調で、日本の電話応対では使われない表現です。より深刻なのは、この待機文言が情報収集の途中でも発動して会話の現在地を壊すこと(指摘4の引き金)と、用件完了後の締めの代わりになって通話を間延びさせることです(通話①は締めまでに約28秒浪費)。

依頼文言を「他にご用件はございますか」に差し替え、情報収集の途中では発動しないよう条件を制御してください。

指摘 9冒頭メニューの読み上げがやや速い
全通話冒頭
冒頭メニューの話速 約350字/分
聞き取りやすい目安 約300字/分

問題初めての発信者が3つの選択肢を聞き取ってメモできる速度ではありません。番号の復唱速度は適正なので、全体ではなくメニュー部分の問題です。

依頼メニュー部分のみ話速を1割程度落とし、選択肢の間に短いポーズを入れてください。(あわせて次章のプッシュ操作化をご検討ください。根本解決になります)

3構成のご提案:冒頭3分岐はプッシュ操作(IVR)に

用件が3パターンに固定されているなら、冒頭の分岐はAIの聞き取りではなくプッシュボタンが適しています。

着信
ガイダンス再生
123
「FAX番号の確認は1を、完了報告が届いていない件は2を、作業内容の詳細確認は3を押してください」
1 を押す
固定音声でFAX番号を案内(AI不要)
「もう一度聞くには1を」付き
2・3 を押す
ここからAI応対に接続
受付番号などの数字はプッシュ入力の併用を推奨
冒頭の用件分岐(現状)
約17秒+誤認識リスク
プッシュ操作なら
約3秒・誤認識ゼロ
通話①全体(現状)
1分13秒
固定音声化なら
約30秒

4改善のお願い(一覧)

  1. 番号検証のプログラム化:受付番号=11桁固定を強制(10桁は定型文で再依頼)。電話番号=固定10桁/携帯・050の11桁の両対応。
  2. 聞き取り項目に営業所名を追加。FAX再送時は送付先の確認もフローに入れる。
  3. 確認済み項目の再質問を禁止し、無音で会話状態が巻き戻らないようにする。復唱確認は1項目1回。
  4. 全項目収集完了 → 折り返し宣言 → 用件と対応内容の要約 → 終話、の順を必須化(用件に答えないまま終わる通話をなくす)。
  5. 案件確認前の無条件の確約を禁止(「本日中に再送します」→「確認のうえ対応します」へ)。
  6. 「お手伝いが必要でしたら…」を「他にご用件はございますか」へ差し替え、情報収集中は発動させない。
  7. 応答遅延の改善:0.5秒以内の即時相槌+番号聞き取り中の発話終了判定を1.5〜2秒に延長。
  8. 冒頭3分岐のプッシュ操作化、番号入力へのプッシュ併用を推奨。

5補足(検証方法と留保事項)

AI電話応対 ローンチ前テスト結果フィードバック 2026年7月17日 ZENBU株式会社